レスポール・スペシャルのブリッジスタッドを雑に引っこ抜く
経緯
色々な改造をギターに施してきましたが、モロに弦振動に影響する、弦の張力がかかる部分はプロの領域という認識で、これまで避けてきました。
しかしながら、レスポールスペシャルにヴァイブローラを搭載しようとしたところ、バダスコピー互換ブリッジが前方回転してしまう(ヘッド方向に向けて後部が持ち上がる)現象に遭遇しました。
こればっかりは、ブリッジパーツを削る手法では対応出来なかったため、ついにバダス付属のスタッドに交換する決意をするに至った、という訳です。
しかし、スタッドソケット部品は僅かな表面部分を除いて大部分がギター木部に圧力で食い込んでいます。
そんな大事な部品を抜く方法あるの!?
調べてみたら、出て来ました。塩ビパイプを咬ませて、スタッドボルトと同じネジ山のボルトをソケットに通し、ネジの力で引っこ抜くという訳です。
なるほど合理的なのですが、自分の住んでいる街には幸か不幸かホームセンターがありません。
おまけに隣町からホムセンに出ていた直通バスが、コロナ禍のあおりで運休。ガーン…。
そんなわけで、他ブログさんの提示した材料以外でスタッド引っこ抜きをやってみよう、と思い立った訳です。
材料
入手性がよくないといけません。
- 炭酸水のペットボトルキャップ
- 元々付いてたブリッジのスタッド
- 錐(キリ)
- ラジオペンチ、ないしリーマー
- ゴム板(クッション用)
これだけあれば、チューンOマチック、ラップアラウンド形式のスタッドソケットを抜くことができます。
炭酸水のペットボトルは、炭酸の圧力に耐えられるように、特別に頑健に出来ているため、今回の「無理矢理スタッドソケットを引っこ抜く」という目的に合致しています。
本当は穴を拡げるためにリーマーという工具があれば理想的だったのですが、引っ越しの際にどこかに行ってしまったので、ラジオペンチ内側のギザギザで代用しました。
ラジオペンチは外側が半円、内側が刃物になっているので、リーマーとして理想的な働きをします。
とはいえ、ラジオペンチは本来はペンチであり、最初の下穴を空けるには不向きです。
なので錐はあった方がいいです。
六角ボルト🔩を購入しに行くかは迷ったのですが、最初からブリッジスタッドボルトそのものが役割を果たせる事から、不要です。
ペットボトルキャップの中心に錐で穴を開け、リーマー(ラジオペンチ)で無理矢理穴を拡げます。
ブリッジスタッドボルトがギリギリ通るか、通らないかくらいのサイズまで拡げます。
引っこ抜く
いざ実践。
クッションとして、ストラップ固定ラバーを敷いていますが、クッションになりある程度硬ければなんでもいいです。
キャップが圧力に負けて変形するので、もっと分厚くてもいいかも。
回していきます。
だんだん圧力でキャップが凹んで行きますが、あるポイントで変形が止まります。
そこから注意深く丁寧に回していくと…何かが壊れるような音がして、スタッドが外れます。
正確には完全には外れていないため、元のスタッドソケットを丁寧に抜きたい人は最後までネジの力で抜いてください。
自分は雑なのでラジオペンチで引っこ抜きました。
ネジを外してみます。
ジャーン!円柱が姿を現しました。こんなかたちしてるんですねえ。
指で揺すったら抜けました。
穴です。
レスポールスペシャルはスタッドソケットで弦アースを取っているため、新しいスタッドを入れる時にアース不良にならないよう気を付けてください。
こっちは弦アース無い方の穴です。
以上。